ユングが与えた影響
神話に宗教、なんとUFOまで…!
ユングは、心理学以外にも様々な分野の学問に影響を与えた人物でした。
現在でも、「ユング」という名前はあらゆる分野で登場します。
好奇心が旺盛で色んなことに興味があったうえに、
能力の優れた方だったんでしょうね。
ここでは、ユングがどのような分野にどんな影響を与えたのか、
整理して見て行きましょう。
ユングが与えた影響エントリー一覧
- ユングと超心理学
- 「超心理学」という言葉をご存知でしょうか?なにやら、怪しい響きのワードですが…(笑)。以前、仲間由紀恵さんと阿部寛さんが出演していた『トリック』というドラマがありましたが、あのドラマの中ではこのワードが使われていたような気がします。超心理学とは、いわゆる「超能力」や「超常現象」の類の仕組みを研究する学問分野のこと。例えば、「他人の考えがわかる」という「テレパシー」、「トランプの絵柄が裏からわかる」という「透視」、未来の出来事が前もってわかる「予知」など。これらは、「外界の情報を通常の感覚器官を超...
- ユングとオカルト
- ユングといえば、いわゆる「オカルト」と呼ばれる現象との関わりが有名ですよね。でも、オカルトって一体何なのでしょう?一般的には「怪しい」という先入観で見られがちな分野のようですが、ユングが研究の対象にしたくらいですから、きっと奥の深い分野なのでしょう。そもそもオカルト(Occult)とは、「隠されたもの」「秘密」を意味するラテン語。目で観たり触れたりといった物理的な確認ができないことを指してこのキーワードが使われるようです。特に、16世紀中頃から「理解を超えたもの」という意味を超えて、魔法や錬金術...
- ユング心理学と錬金術
- フロイトと別れ、中年期の危機にさしかかっていた頃、ユングはよく、円形の絵を描いていたそうです。最初は、なぜ円を描いてしまうのか自分でもその意味を理解できなかったようですが、精神的に安定している時にはキレイな円が描けるものの、心が不安的な日に描く円はいびつであることに気づき始めます。そしてある時、ユングは、自分の描いた円と東洋で瞑想の道具として使われている「マンダラ」との間の共通点を見いだしたのです。マンダラとは、サンスクリット語で「円」を意味する言葉。理想的な精神状態を表す象徴として使われるもの...
- ユング心理学とトランスパーソナル
- 知らず知らずのうちに自分の内面に押しやられてしまった面も含めて、自分自身を認め、自分らしく生きる…それが、ユングの言うところの「自己実現」です。この考え方は、1960年代の米国で急速に支持されるようになります。なぜなら、当時のアメリカでは、大学紛争や反戦運動、ウーマン・リブ運動などが盛んとなり、人間性の解放(すなわち、社会的規範による抑圧からの解放)が叫ばれる時代だったからです。このような流れで生まれたのが、「人間性心理学」という新しい学問。代表的な心理学者としては、カール・ランソム・ロジャーズ...
- ユングとUFO
- 突然ですが、みなさんはUFOを見たことがありますか?古今東西、UFOの目撃談って色々ありますよね。筆者が子どもの頃は、UFOの特別番組も度々放送されていましたし…。矢追純一氏の、大真面目でありながらどこか怪しげな解説が妙にハマってしまって、毎回TVに釘付けになっていた記憶がありますが…(笑)。実はユングも、UFOに興味を持っていた1人。目撃証言を掲載した雑誌や新聞の切り抜き、さらに体験談の手紙などを収集し、本まで出しているです。アメリカの「空中現象研究組織」の名誉会長まで務めているんですから…!...
- ユング心理学と神話
- 神話といえば、なんといっても「ギリシャ神話」が有名ですが、それ以外にも古今東西様々な神話が存在しています。もちろん、我が日本にも!!みなさん、イザナギとイザナミの話を耳にしたことはありませんか?何を隠そう、これは、日本に伝わる「日本列島誕生」に関する神話です。この2人の神がまぐわったことで、この日本列島が生まれたと伝えられているのです。…今、「そんなのただの作り話でしょ」と笑った方!では、私たち人類はなぜこの世界に生まれたのでしょう?死んだらどうなるんですか?そもそも、この世界はなぜできたのでし...
- ユング心理学と宗教
- 「宗教」というと、ともすれば「怪しい」というイメージを抱かれてしまいがち。日本人の場合、特にその傾向が強いのではないでしょうか?広く世界に目を向ければ、自分が信じる神の教えを貫くために同じ民族同士が戦争している国も珍しくありません。日本でそんなことが起こらないのは、織田信長が比叡山を焼き打ちにして宗教集団の武装を厳しく取り締まったからだという説もありますが…。(実際、信長が現れる以前の日本では、いわゆる宗教戦争に値する事件が起こっていたのです)この説の是非は置いておいて、「宗教」との付き合い方や...
- ユング心理学といえば河合隼雄先生!
- 日本におけるユング心理学研究の第一人者といえば、やっぱりこの方!河合隼雄先生でしょう。河合隼雄先生は、日本で最初に「ユング派分析家」の資格を取得した心理学者です。ユング派分析家とは、その名の通り、ユングが確立した技法を用いて心のケアにあたるカウンセラーのこと。この資格を取得するためには、4年以上にも渡る精神的にかなりハードな訓練を受けなければなりません。単にユングの著書で勉強したからといって誰でも「ユング派」を名乗れるかといえばそうではないんです。河合先生は、1965年にスイスのチューリッヒにあ...
- ユング心理学と遊戯療法
- 仕事に家庭に…と、肩にのしかかってくる責任に押しつぶされそうな時、ともすれば私たちは「子どもはいいなあ」「子どもの頃に戻りたいなあ」…なんてつぶやいてしまいますが…。よく思い出してみてください。子どもの頃だって、悩みが全くなかったわけではありませんよね?金銭的・物理的に自由が利かない分、むしろ、大人よりも状況は厳しいくらいです。実際、心に問題を抱えて両親と共に専門家を訪ねる子どもも少なくありません。しかし、自分の気持ちを的確な言葉で伝える能力がまだまだ未熟な子どもたちの心を理解するには一体どうし...
- ユングが残した名言
- 生きていくのは、誰にとっても簡単なことではありませんよね。経済的な面で困窮し、文字通り「生きていくのが精いっぱいだ」という人もいれば、経済的、環境的に恵まれた生活を送っている人でも生きることに希望を見出せずにいる人もいます。本気で生きていれば、「100%楽しい!」「100%幸せ」などということはあり得ないのかもしれません。時には、「もう人生を終わりにしてしまいたい」…と思うこともあるでしょう。しかし、そんな時、何気なく手にした本の中のワンフレーズに救われたり、偉人・賢人の名言にハッとさせられたり...
- 子育てにも生かせる! ユングの言葉
- 子育てをしていると、理屈ではどうにもならないことが多いもの。“育児書”は、ある面では参考になりますが、大部分は一般論が記されているだけ。そこに書かれていることの全てが自分の子供に当てはまるとは限りません。結局は、自分の“勘”を頼りに手さぐりで育てていくのが正解なんですよね。そんな時に筆者が出会ったのは、ユングのこの名言。Children are educated by what the grown-up is and not by his talk.子供たちは、大人の話ではなく、大人のあり方によ...
- ザビーナ・シュピールラインとユング
- ユングとフロイトの決別に少なからず影響を与えたとされているのが、「ザビーナ・シュピールライン」という女性です。歴史に名を残す著名な2人の心理学者に影響を与えたとされる彼女。一体、どんな女性だったのでしょうか?ザビーナ・シュピールラインは、1885年、ロシア生まれ。裕福なユダヤ人家庭の長女として生まれましたが、少女時代に強度のヒステリーを発症し、(泣いたり笑ったり叫んだりするという発作)1904年にスイスのチューリッヒにあるブルクヘルツリ精神病院に入院します。翌年、退院した彼女はなんと医学を志し、...