ユング心理学の世界へようこそ

大事なのは言葉ではなく“あり方”

子育てをしていると、理屈ではどうにもならないことが多いもの。
“育児書”は、ある面では参考になりますが、

大部分は一般論が記されているだけ。
そこに書かれていることの全てが

自分の子供に当てはまるとは限りません。

 

結局は、自分の“勘”を頼りに
手さぐりで育てていくのが正解なんですよね。

 

そんな時に筆者が出会ったのは、ユングのこの名言。

 

Children are educated by what the grown-up is and not by his talk.
子供たちは、大人の話ではなく、大人のあり方によって教えられる。

 

大人である自分が、子育てに翻弄されてあたふたしたり
不安になったりしていたら、子どもはそれを敏感に感じ取るでしょう。

結果的に、ものすごく神経質な子どもになってしまうかもしれないし、
子どもがグズッたり泣いたりするのは

自分のイライラが伝わっているせいかもしれない。

 

どんなに「○○ちゃん、かわいいね」「いい子だね」
なんて耳触りの良い言葉をかけていても、

心の中で「なんで寝ないんだ」
「あ〜、もう、イライラする」とか思っていれば

それは確実に子どもに伝わるんですよね。

 

完璧な子育てなんてありませんし、
どうせなら鼻歌でも歌って楽しむくらいの

心の余裕がなければいけないな…と。
そういう“あり方”が、子どもの情操教育にも大事なんだろうな〜…と。

 

子育ての早い段階でユングの名言に出会えたことは
我が家にとって幸せなことだったと思います。

子どもの“振り”見て我が振り直せ

子どもは、“人間”を始めてからまだ数年しか経っていない存在。
親は、少し先に生まれた人生の“先輩”というわけです。

 

当然、「こうしちゃいけない」「こうしなさい」…と、
先輩風を吹かせて(笑)口うるさくあれこれ言いたくなりますよね。

 

でも、子どものすることに口を出す前に、
ちょっと立ち止まって考えてみてください。

そして、ユングの名言を心の中で唱えるのです。

 

「子供たちのことで、何かを直してやろうとするときにはいつでも、
それはむしろ我々のほうで改めるべきことではないかと、

まず注意深く考えてみるべきである」
If one does not understand a person,

one tends to regard him as a fool.

 

それって、子どもだけに当てはまることでしょうか。
ひょっとして、自分も同じようなことをしていませんか?

 

子どもは、親が思っている以上に親の為すことをよく見ていますし、
それを自然と真似するものです。

自分では気づいていなくても、親であるあなた自身が
知らず知らずに言動に出していることを真似ているのかもしれません。

 

「他人のフリ見て我がフリ直せ」とはよく言われますが、
まさに、「子どものフリ見て我がフリ直せ!」ですよ(苦笑)

イライラは自分を知る鍵

虐待のニュースがTVで流れると、
「我が子に手を上げる親がいるなんて信じられない!」

…などと正義感を丸出しにして憤る人がいますが
本気で・全力で子育てをした人ならそんなことは言えないでしょう。

 

だって、子育てにイライラはつきものです(笑)
子どもは思い通りには動いてくれませんよ?

どんな聖人君主でも、子どもの前ではそうはいきません。

 

子どもは「わざと!?」と思うような失敗を何度でもしでかしますし、
「親を試してるの!?」と疑いたくなるくらい、理不尽なことばかり、

したがります。
虐待に走る親とそうでない親は、

まさに紙一重と言っても過言ではないのでは…?

 

もちろん、小児科や市の育児相談なども頼りになりますし、
それで親が安心できたり

精神面で救われたりすることも少なくありません。
しかし、親のメンタル面を全面的にサポートしてくれる

ほど
彼らも暇ではありません(笑)。

「心配し過ぎですよ」「もっと肩の力を抜いて」なんて言われても、
(特に初めての子育ての場合は)

親が感じているプレッシャーやストレスは
そう簡単にも和らぐものではないでしょう。

 

「もうダメかも…」と子育てに限界を感じたら、ぜひ、
下記に挙げるユングの名言を思い出してください。

 

Everything that irritates us about others can lead us
to an understanding of ourselves.

他人に苛つくことのすべては、自分自身の理解に役立つ。

 

子は親を映す鏡のような存在。
子どもに対してなぜイライラしてしまうのか?

突き詰めて考えていくうちに、
自分自身の新たな一面に気付かされることもあるでしょう。

“自分探し”の終着点は、ある意味では子育てなのかもしれません。

 

ユングの名言を目に着くところに貼って、
過酷な子育てを乗り越えましょう!

 

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