ユング心理学の世界へようこそ

超心理学とは?

「超心理学」という言葉をご存知でしょうか?
なにやら、怪しい響きのワードですが…(笑)。

 

以前、仲間由紀恵さんと阿部寛さんが出演していた
『トリック』というドラマがありましたが、

あのドラマの中ではこのワードが使われていたような気がします。

 

超心理学とは、いわゆる「超能力」や
「超常現象」の類の仕組みを研究する学問分野のこと。

例えば、「他人の考えがわかる」という「テレパシー」、
「トランプの絵柄が裏からわかる」という「透視」、

未来の出来事が前もってわかる「予知」など。
これらは、

「外界の情報を通常の感覚器官を超えて人間が知覚したと見られる現象」
と定義されます。

 

つまり自然の法則に則って
科学的に説明するのが難しい現象について研究する学問なのです。

 

ユングが提唱した「共時性」の概念なども、
科学的に説明するのは難しいですよね?

人の心と物、または心と心の相互作用を研究しなければならないわけですが、
心は目に見えないものですから…。

 

しかし、この「超心理学」という分野、
方法論は完全に「実験心理学」に準拠して行われていて、

実験自体は実験心理学以上に厳密に行われています。

 

「本当に科学として認められるのか」
を巡っては賛否両論ある学問分野ではありますが、

海外では超心理学で博士号を取得した学者もいるのだとか。
有名どころで言うと、イギリスのエディンバラ大学の

「ケストラー記念超心理学部」があります。

 

日本では、明治大学に「メタ超心理学研究室」が設置されています。
石川幹人教授が有名ですね。

「超心理学学会(JSPP)」の活動とは

超心理学は、一つの学問分野として認められているといっても、
どうしても「ちょっと怪しい」というイメージがつきものです。

 

しかし、実は、「日本超心理学会」という学会もあります。
「超能力を科学する」というスタンスに立ち、

テレパシーや透視、予知、念力などの超能力や、幽体離脱や憑依などの
超常現象について科学的方法論で解明することに努めています。

 

「月例会」も開催されているようで、
ここでは独自に研究・調査した内容をなどの報告を行っているのだとか。

「発表者によって報告される内容は千差万別」という記述もあり、
興味をかきたてられます。

 

「ちょっと興味がある…」という方は、
この月例会に参加して実際の活動を見ることもできるようですので、

参加してみてはいかがでしょうか?
(会員は参加費無料、非会員の方は初回に限り参加費無料です)

フロイトとの間に起こったエピソード

ユング心理学もまた、やはり超心理学的な要素の強い心理学です。

 

実は、ユング自身も、
超心理学的な体験をしたことで知られているんですね。

 

その一つが、フロイトとの間に起こった有名なエピソードです。

 

フロイトが「超心理学的な出来事は起こり得ない」と言った時、
ユングは横隔膜が非常に熱くなるのを感じたのだとか。

するとその直後に、2人の傍にあった本棚から
メリッという恐ろしい音がしたのだそうです。

 

「これこそ超心理学的な現象だ」と主張するユングに対して、
フロイトはやはり否定的な意見を言う。

するとユングは、
「私の説が正しいことを証明するために、

もう一度同じ現象を起こしてみせましょう」
…と言ったのだとか。

 

すると、本当に、本棚から同じ音が聞こえてきた…。

 

このエピソードについては、
フロイトも事実であることを認めているそうです。

しかし、やはり
「それは超心理学的なこととは関係がない」

というスタンスであることに変わりはなかったのだとか。

 

ユング本人は、
「あの時、なぜあのように強く確信できたのか自分でもわからない」

と語っていたそうです。

ユングと超心理学関連エントリー